病害虫メモ

トマトキバガ

更新日: 2024/11/28
執筆者 農研機構 植物防疫研究部門 基盤防除技術研究領域 海外飛来性害虫・先端防除技術グループ 主席研究員 水谷 信夫
2024年12月6日付日本農業新聞「夏秋取りトマト特集」より
名前トマトキバガ
葉(花)・茎・果実を見る・幼虫が葉や茎を食害し、葉に潜って食害痕(マイン)をつくる
・マメハモグリバエ類のマインとは形が異なり、平面状に広がる
・ふんはマインの一カ所に集まっていることが多い(ふんがマインに沿って線状に見られるハモグリバエ類と異なる)
・果実に穴をあけて食入する。ヘタから食入することもある
・食害によって収量の低下や果実の品質低下を引き起こす。被害が激しい場合には、株全体が枯死する
害虫・トラップを見る・成虫は1cm程度、老齢幼虫は8mm程度と小さく、特に1齢幼虫は1mm以下で肉眼で見つけるのは困難である
・土中や茎葉で蛹になる。マルチの裏で多数の蛹(さなぎ)が見つかることがある
・フェロモントラップで雄成虫を誘殺し、発生や増殖の目安にする
主な有効薬剤プリロッソ粒剤(28)、プリロッソ粒剤オメガ(28)、ベリマークSC(28)、ベネビアOD(28)、フェニックス顆粒水和剤(28)、アクセルフロアブル(22B)、コテツフロアブル(13)、アファーム乳剤(6)、グレーシア乳剤(30)、ダブルシューターSE(-,5)、トルネードエースDF(22A)※、ヨーバルフロアブル(28)、アグリメック(6)※、プレオフロアブル(UN)、ラディアントSC(5)、ディアナSC(5)、エスマルクDF(11A)、アニキ乳剤(6)、ファイントリムDF(22A)※、チューンアップ顆粒水和剤(11A)

( )内の英数字はIRACコード(同じコードの連用は避ける)、※トマトのみ登録

トマトキバガの成虫
トマトキバガの幼虫

画像提供:農研機構 植物防疫研究部門 基盤防除技術研究領域 海外飛来性害虫・先端防除技術グループ 主席研究員 水谷信夫氏